ニコニコ動画黒字化のための「動画サイトレンタル」を考える


はじめに:アウトソーシングとは
アウトソーシングという言葉がある。経営資源を全て自前で用意するのではなく、必要に応じて外部資源を活用することを意味する。これを行うことで、企業は自社の強みに資源を集中させることが可能になる。結果的にはコストの削減や生産性の向上へ繋がると言われている。簡単に言えば、専門外のことは専門家に任せたほうが効率が良いということ。例えばニコニコ動画の違法動画削除に関しては、二ワンゴがアウトソーシング先としてピットクルーという会社にその業務を任せている。


ニコニコ動画のリソース
ニコニコ動画には多大な資源がある。ユーザーが投稿するコンテンツ、それを配信するためのサーバー、生放送などの機能を実現化するノウハウ、そして利用者間で成り立つコミュニティ。これらのリソースには他社がどう頑張っても得ることができないものも含まれている。今回の記事で考えるのは、これらのリソースを他社に有償で提供するビジネスモデルであり、ニコニコ動画の機能追加とは別次元のものである。


自前で動画サイトを作る場合
企業や個人が自前で動画サイトや動画投稿サイトを作るには、相当な時間と費用が掛かる。収益化を目指そうとすれば課金システムも作らなければならないし、とても企業が簡単に始められるものではない。例えば動物園がアニマルビデオ専門の動画投稿サイトを作ろうとしても、先に述べたとおりITに関しては専門分野ではないため、簡単には始められない。この場合、自前でプラットフォームを構築するよりも、アウトソーシングで他社に任せるのが合理的である。


ニコニコ動画に任せる
オリジナルのドメインで動画投稿サイト・配信サイトを作りたい。そういう個人や企業の要望に対してニコニコ動画がそのプラットフォームを提供できれば、一つのビジネスモデルとして成り立つのではないだろうかと考える。ニコニコ動画のリソースは24時間フル稼働しているわけではない。余ったリソースを有効利用することが黒字化の鍵となる。例えば主婦向けの料理専門動画投稿サイトの場合、そのサイトのピークアワーと本家ニコニコ動画のそれとではズレが生じる。昼間は主婦が、夜は若者が、同じ回線で動画を観るということになる。ニコニコ動画のインフラを企業に提供することで、回線を有効活用できると同時に収益化を実現できるはずだ。


ニコニコ動画のビジネスモデルをまるごと販売
ローテーション広告、ニコニコ市場ニコニコ生放送、違法動画の監視体制、課金システムなど、これらの機能はニコニコ動画が長い間試行錯誤して今の状態のものを作ってきた。これらの機能をオプションとして動画配信と共に提供することができれば、他の配信サイトビジネスと区別化することが可能だろう。


実はもう始まっている例:「手塚治虫公式サイト」

動画はニコニコ動画のサーバー上にある。動画は 手塚治虫の公式サイトで観れる。もちろんサイト上の収益は公式サイト側に入る。
http://tezukaosamu.net/jp/anime/33.html


ブログビジネスの世界ではアウトソーシング用の「TypePad


参考リンク


個人がブログ感覚で動画投稿サイトを
個人ユーザーが各々の感性で動画投稿サイトを個人運営することが出来れば、新しい文化が生まれるのではないかと考える。少なくともYouTubeの組み込み動画や、ニコニコ動画のチャンネルとかいうレベルではないというだけでかなりの違いがある。様々なジャンルに特化した動画サイトが生まれるだろう。

例えば:

  • 主婦向け料理専門動画サイト
  • 高齢者向け地域特化型動画投稿サイト
  • 海外旅行専門動画投稿サイト
  • DTM専門動画サイト
  • 大学の講義を集めた動画サイト


最後に
今回の記事はドワンゴの会長さんがアイディアを募集しているということで書いてみました。
http://q.hatena.ne.jp/1247727768
半分ネタですよね。でも回答は真剣のなものが多いようです。私も答えようとしたらもう締め切っていたのでこちらで書かせていただきました。画像とかリンクとかがあるほうが解りやすいと思うので、やっぱブログのほうが自分に合う気がします。ではまた気が向いたら書いてみます。

ニコニコ動画でのアフィリエイトブログ問題について

今この時点ですでに観れなくなっているのですが、いわゆる嫌儲という思想を持った方がニコニコ動画内の特定の実況プレーヤーに対して動画を使って攻撃をしていたようです。コメントを見ると、基本的にこの動画のアップロード者サイドが叩かれているようです。

はじめに
この記事では、ニコニコ動画内で活動する上でブログを持った場合、アフィリエイトが許されるべきなのか考えます。基本的に個人的な意見ですので、このトピックに関しては異論があって当然です。それを前提にした上で色々考えてみたいと思います。

アフィリエイトとは
アフィリエイトとはインターネットのサイト上で広告を掲載、或いは広告に該当するものを作ることによって広告主からサイトオーナー(企業、個人)に金銭や金銭に交換できるポイントが支払われるシステムです。以下のような種類があります。

  • クリック保障型広告:クリックされると一定の報酬が発生するバナー・テキスト型広告
  • 紹介型広告:ユーザーがそのバナーをクリックしてサイトに登録したり、何かを購入したりするとそれに応じた報酬が発生するシステム。
  • 口コミ広告:ブログオーナーがブログで企業が指定する範囲で自由に商品やサービスなどの紹介文を投稿すると読み手の行動と関係なく一定額が報酬として貰えるシステム。
  • インプレッション型広告:サイト上の広告バナーの表示回数に応じて報酬が発生するシステム。

ニコニコ動画でのアフィリエイト

ニコニコ動画でのアフィリエイト
ニコニコ動画では、動画のうp主のブログなどにアフィリエイトがある場合があり、よく話題になる。アフィリエイトは「騙して儲ける」というイメージがあるためか、アフィリエイト自体に拒否反応を起こす人も少なくない。そのためブログや動画が荒れる原因ともなっている。

アフィリエイト反対派の意見
ただでさえ著作権にグレーな動画をUPしてるのに、動画を使って金儲けするのは許せない
結局金のために動画をUPしているように見える

アフィリエイト擁護派の意見
アフィリエイトは金のためではなく宣伝、もしくはブログを華やかにするため
そのゲーム(動画の元)の売り上げに貢献しているため問題ない

など、ブログの状況や、動画のうp主の発言などにより様々な意見が存在する。
引用元:
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%88

企業アフィリエイトについて思うこと
無料で利用できるブログサービスの場合、何かしらの広告が貼ってある場合が多いです。はてなダイアリーの場合、アフィリエイト広告は強制ではないので良心的ですが、厳密に言うと、一番上のはてなのサイトへのリンクが自社広告に該当します。ちなみにこれは有料オプションで消すことが出来ます。

何を言いたいかというと、サービスプロバイダー側がアフィリエイトで儲けている場合、一般的にそれに対してユーザーは容認しがちですが、例えば実況ゲーム動画でニコニコ動画アフィリエイト収入を得ることがそれなりに問題なのであるならば、その実況動画を転載できるはてなブックマークも同罪です。はてなブックマークではアマゾンやアドセンスなどお構いなしに貼っていますからね。個人的にコンテンツの権利者側はこういう企業(はてなや二ワンゴ)がユーザーの違法アップロードを利用して莫大な広告収益、それこそ会社を経営していけるほどのお金を受け取っていることについてどう思っているのか知りたいですね。だってそれらのお金は回りに回って社員の生活費や娯楽のために使われているんですよ。今日の昼ごはんとか、休憩中に買う缶ジュースとかが、違法アップロードで得たお金で買われていたりするわけです。まぁそれを権利者がOKと言うのであれば別に良いんではないでしょうか。ニコニ・コモンズでは実際にそういう動きが出てきていますからね。ロックマンの実況動画なんかは合法になりました。

知名度の価値
アフィリエイトを利用することについて皆さんはどうお考えでしょうか。仮に真っ白なページに広告を貼って、何故か色々な人が来て、そのサイトオーナーがそれなりに収益を得ている場合皆さんは何を考えますか?おそらく「なんで人が来るんだ」という部分を考えるでしょう。アフィリエイトは、そのページ内のコンテンツよりも、そのページへのアクセス数が収益に直結しているという場合があります。なので、たとえ白紙に近いページにアフィリエイトを貼っても、案外収益が発生する可能性があります。

アクセス数=収益の方程式が成り立つ場合、サイトや個人、そして企業の知名度もアクセス数に影響してきます。つまり知名度=アクセス数=収益の方程式が成り立ってしまうことがあります。世の中には人を騙してアクセス数を稼ぐ人もいるし、知名度を上げるためにお金を使う人もいます。もう一度言います、知名度をお金で買うこともできるのです。それが広告の存在意義だったりします。

お金→広告→知名度→アクセス数→収益(お金)

知名度というのは、企業がお金を払うほど欲しがっているものであり、知名度さえあればサイトへのアクセス数はある程度保証されていて、そしてアフィリエイトを使用すれば知名度をお金に換えることは可能です。芸能人とかそうですよね、無名では仕事が成り立たない。なので知名度っていうのがお金と同等以上の価値があると言えるのではないでしょうか。

個人アフィリエイトについて思うこと
アクセス数を稼ぐには主に二つの方法があります。その所持しているサイト上で有名になるか、そのサイト以外の場所で有名になるかです。どちらの場合でも、アフィリエイトを行っているなら、ユーザーがそのページにアクセスする過程で違法なコンテンツやページが関わっている場合は、残念ながらそうして発生したアフィリエイト収益は自力で得た収益とは言えません。その違法なコンテンツが他人がアップロードしたものでも同じです。

逆に違法なコンテンツではなく、合法なコンテンツの場合はどうでしょう。例えばYoutubeの角川チャンネルでは、アニメ本編がブログに組み込める状態で正式にアップロードされています。それを貼る場所に関しては様々だと思いますが、少なくともEmbedが禁止されていない限りアフィリエイトブログなどにも貼れるわけですから、それを容認していることになります。(EmbedはOKだけどアフィブログは駄目、というチャンネルもありました)。確かにこのパターンだと他人のコンテンツでアクセス数を稼いだりもできます。しかし認められているのであればそれは合法で、実際にそれをやるかは自分のポリシーに基づいて行動すれば良いわけです。これに関しては色々な意見があると思いますが、それぞれの「正しい」という概念が個人のポリシーによって様々なので、論議すると切がありません。自分の場合は抵抗ないです。ほらこんな感じに↓。

ゲーム実況者へのプレゼント
ここからは個人的な提案になります。いつものように変な方向で考えるので予めご了承下さい。

私は趣味としてサークル活動をしているので、それによくお金を使います。皆さんだってそうでしょう?趣味がラーメンの食べ歩きならそれなりにラーメンにお金使いますし、映画が趣味なら映画館に入るにもDVDを買うにもお金が必要になります。皆さんが使っているインターネットも通信費として毎月いくらか支払っているはずです。娯楽のためにお金を使うのは当たり前なのです。私の場合は楽曲の制作費にお金が掛かります。多分ゲーム実況だったらキャプチャーボードやPCのマシンスペックを上げるための機材、それとゲーム機などを買わないといけないのでしょう。

しかし仮に本当に機材が必要でお金が足りないなら、アフィリエイトなど回りくどいことしないで、ユーザーにお願いすればいい。「000が必要なんで恵んでください」と。そこでアフィリエイトに逃げるのではなくユーザーを信頼できれば、荒れることなく実況が続けられると思います。ニコニコ動画のユーザーが投稿者にプレゼントを送れる仕組みを過去に何度も提案してきましたけど実装されないようなので、自力で永井先生のようにプレゼントを受け取る場合は私書箱を使えば住所はバレないと思うのでそういう方法をお勧めします。現金を貰うよりも、プレゼントそのものを受け取る方法のほうがコミュニティも受け入れやすいと思います。

いつかニコニコ動画の実況者の皆さんが、こういう動画を上げることができるようになれば良いなと思っています。

最後に
ニコニコ動画は、もっと企業と連携して著作権に関してはクリアしていくべきです。まずはカプコンさんから話し掛けてみてはどうでしょうか。

追記
今回問題になった動画が攻撃していたのは、私が大好きな実況者の一人である囲炉裏さんという方です。ブログを拝見させてもらいましたが、アフィリエイトに関しては外すそうです。個人的には一刻も早くこの騒動が沈静化することを望みます。ニコニコ動画がギャーギャー動画状態ではコメントを消す以外観る方法がありませんので。

囲炉裏さんの今回の騒動についての記事はこちらから
まったり実況プレイ アフィリエイトについて。

ニコニコ動画の新機能候補「ニコニコマップ」を考える

はじめに
ニコニコマップとは、ニコニコ動画のサイト上で観覧できる共有地図である。ユーザーは地図上に表示されている地点に対してコメントすることができ、ニコニコモバイルではGPS機能を利用して、現地にいる人間は周りの景色を、携帯電話のカメラを通してコメントがオーバーレイした形で見れるという仕組みも作る。この記事では、これの何が面白いかをできるだけ分かりやすく説明していく。

見たことがない無い場所、行ったことのある場所
ニコニコ動画には色々な地域の人が集まっている。そういう人達が自分の地元を紹介するにはどうすれば良いか。動画を撮ってアップする?バーチャルツアーは適当に探せばネット上のどこかに転がっている。もっと簡単な方法はなんだろうか。それは一言でも良いからその地域について感想を述べることである。そして、その地域になじみの無い人から質問されたら知っていることを答えること。そこにコミュニケーションが生まれ、情報が共有されるという現象が起きる。
ニコニコマップの仕組み
デジタルの日本地図にいくつか拠点っぽい場所がクリックできるようになっている。過去のその地域についてのコメントが一斉に画面を流れる。コメントを新しく投稿すると一番初めに表示されるようになる。

この地図やコメントはニコニコモバイルでも専用のアプリを使って観覧可能で、そのアプリにはGPSモードといって、自分が現在いる場所についてのコメントをカメラを通して実際の景色と照らし合わせて観ることができる。

動画にではなく「ロケーション」にコメントを付けるサービス
非同期型という点では動画へのコメントと同様、基本的にリアルタイムにチェックする必要はないので、コメントは蓄積されるほど膨大なコンテンツになっていく。行ったことが無いけど興味がある場所についてちょっとだけ知りたい場合、地図に載っている地点をクリックすればコメントが流れる。シンプルでありながらユーザーの使い方次第ではとても深くなるものだと思う。

あとがき
少し前にぼそっと書いてみた案に画像を作ってまとめてみました。とりあえず気に入っている部分はPCでも携帯でも楽しめるけどそれぞれで楽しみ方が異なる部分が出てくることです。ただ、これの収益化については今回全然思いつくことができませんでした。それでは気が向いたらまた書きたいと思います。

ニコニコ動画新機能候補「ニコニコ銀行」を考える


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はじめに
「ニコニコ銀行」とはニコニコ動画上の二つの通貨であるニコニコポイントとニコニコメダルを利用し、従来の銀行のビジネスモデルを当てはめたシステムです。この記事では、その仕組みについて説明します。

銀行の場合
銀行というのはお金を預けることができる所であり、銀行側は預かったお金を使って色々な業務を行ったりすることができます。色々な業務の過程で手数料を取ることで、預かった分のお金よりも多い額が帰ってくることになるので、それを一部利子という形で還元したりすることもできるわけです。

株式会社の場合
ドワンゴもそうですが株式会社は、株主に株を買ってもらい、それを運用してビジネスを行い、そこから得た利益を株主に分配するという仕組みの元で運営しているわけです。株を売却してしまうのは株主の自由なので、企業は業績を上げることで株主からの信頼を得ることが重要になってくるわけです。つまり、お金が企業の手に集まれば株主が家のタンスの奥にしまっているよりは、お金が有効活用されているということになります。

使ったり貯めたりして得る「メダル」
ニコニコでポイントを消費すると数%分のメダルが貯まって、逆にポイントを一定期間放置(貯金)しておくと同様に数%メダルが貯まる。そしてその「メダル」が一定分貯まると、ポイントと交換できるというシステムです。あるいはメダルをそのまま使用できるようにする代わりに用途に制限を付けるとか、色々やり方はあると思います。

ここでメダルを選んだのは、ニコニコポイント開始時に何故か存在していたメダルゲームの残骸がシステム的にはまだ残っていると思うので有効活用しようということです。そしてこのシステムをニコニコ銀行と呼んで、今後実生活の中でもメダルが貯まるという仕組みが作られれば面白いのではないかと思っています。

ニコニコ銀行の可能性
例えば1000円分のポイントを買って30日間置いておくと、100円分のメダルが手に入り、それを使ってニコニ広告などが楽しめたりするわけです。1000円分のポイントはそのままなので、損はしていません。より多くのメダルを得るために、より多くポイントを買っておくユーザーが現れるのではと考えます。いかに多くポイントを買わせるか、そして使わせるかという意味では、販売が促進される可能性があります。いずれにしても、ニコニコ動画はポイントの用途をもっと増やさないとこれもあまり意味が無い分けですが、ライセンス料が絡むサービスに対しては、メダルは使えないようにしておかないと逆に損すると思いますので、そこら辺は注意です。


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あとがき
この案は前ちょっと書いたことがありますが、最初は「どうやって無料でアニメを観れるようにするか」というのを考えていたんですね。ニコニコポイントを1000円分所持している人だけ無料で観れるとかというのは、プレミアム会員だけ観れるっていうのに近いんですが、つまり株主優待券みたいなものが作れないかということで今回の提案をさせて頂きました。

ニコニコ動画でアニメのビジネスモデルを作るには

はじめに
イヴの時間」という新しいアニメが始まり販売手法も実験的な方法みたいなので、はてなでも色々議論されているようですが今後ニコニコ動画でどういうようなアニメビジネスを展開していくか、そしてどうやって成り立たせていくかをこの記事では考えます。

アニメ業界の現在のやり方
普通の1-2クールで成り立っているアニメの場合:

  • テレビで放送される
  • CMでDVDや原作が連載している雑誌の宣伝をする
  • DVD、CD、関連商品が売れることで費用を回収する

主にこのような流れだと思います。

テレビの根本的な問題
とにかく多人数に宣伝できるという面ではどこにも負けないと思います。しかしお金の流れに関しては少々疑問を持ちます。これは色々な記事で議論されてきたので別にここで語るまでもないでしょう。

アニメ制作に関する資金の流れ/(経済産業省)
スポンサー

5000万円 
├───→1000万 広告代理店(電通
↓ 
4000万円
├───→2000万 放送局(キー局)
↓ 
2000万円
├───→1200万 放送局(地方局)
↓ 
800万円
├───→数百万 元請けプロダクション ※実際の制作費は1000〜1300万
↓ 
下請け
├───→数百万 下請けプロダクション
├───→1.6万〜 声優(30分アニメ1話) ※新人は8000円
└───→3万〜 アニメーター(月収) ※原画なら動画より上
BAMBOO BLADEの製作会社の現状
アニメ製作会社の内部資料が流出
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51070285.html

ネットの弱み
動画配信サイトはいくつかありますが、ニコニコ動画の場合一応集客率は高いわけで、地方に住んでいる方でも観れるという強みがあります。しかし、テレビに比べると単純に視聴率が低い。Candyboyの時はGyaoなどの複数のサイトで配信していたようですが、多分それでもテレビが勝つのだろうかと。Youtubeでも角川が色々試みていますが、視聴率という面ではネットには限界があるということだと思います。

ニコニコ動画で何ができるか
視聴率じゃTVに絶対勝てないのなら、ネットにしかできないことを試みること、またできる範囲で色々改善していくことが重要なのではと思います。少なくとも現在どういうことをやっているのか、そしてどういうことができるかというのを手当たり次第リストしてみます。

現在実行中

  • 無料配信
  • 先行生放送
  • 配信終了後の生再放送
  • 先行有料配信(チャンネル加入)
  • ペイパービュー
  • 毎回最新話が出たら前話を配信終了(サンレッド
  • DVDを数話分販売開始した後に無料配信する(イヴの時間

できそうな試み

アクセスアップ

  • ニコニコ動画のTOPページを1日サイトジャックして、無料配信してる動画をTOPで流す
  • ニコニコ動画ニュースレターをユーザーにメールで送ってその中で動画へのリンクをする
  • 先行生放送を通常配信前に複数日続けて生放送する
  • 専用ブログパーツを作って、そこから直接一話目がまるごと視聴可能になるようにする

収益アップ

  • ニコニ広告でアニメ本編を宣伝できるようにする(ただし選べるタグはその作品のタイトルのみ)
  • 本編終了後に画面上にQRコードを表示、アクセスすると有料でおまけ映像が視聴可能
  • アニメの製作過程を一部録画し、「デジ絵の文法」のナレーターを雇って番組っぽいものを有料配信

DVD・BDの付加価値アップ

  • ディスクに生放送や無料配信時に集めたコメントを収録(コメントON・OFF機能)
  • ディスクを買ったらプレミアム会員に1ヶ月間なれる
  • 関連ラジオを放送していたらディスクにおまけとして収録する

アニメビジネスの今後
おそらく上記の方法で色々試行錯誤しても、結果的にはテレビに負けるでしょう。個人的にはテレビかネットかどっちというのではなく、両方やれるのであれば両方でやったほうが良いのだと思います。テレビ単独ではビジネスモデルが成り立たない状況ならば、ネットを上手く活用して総合的に活路を生み出すのがベストかと思います。


新しくニコニコ動画で配信開始した「イヴの時間

ニコニコ動画新機能候補「ニコニコフィルター」を考える

はじめに
ニコニコ動画では現在色々な文化が存在しますが、「初音ミク」「東方プロジェクト」「アイドルマスター」といったジャンルがユーザーに人気で、それゆえランキングや検索結果などではこれらのジャンルが独占状態に至るといった傾向があります。この記事では、ニコニコフィルターという新しい機能を提案し、ユーザーがニコニコ動画を利用する上で、個別のニーズに合わせた動画の探し方ができるようにするにはどうすれば良いかを考えます。

ひろゆき氏の考え


 「“御三家”以外の動画を目立たせたくて」と、ニワンゴ取締役の西村博之ひろゆき)氏は狙いを語る。御三家とは、「THE IDOLM@STER」「東方Project」と、初音ミクなどの「VOCALOID」。ニコ動のヘビーユーザーに人気で、通常のランキングではこれらが 上位を独占する傾向にある。
 だがこれらは、ゲームやアニメ系に興味がない一般の人が楽しめるコンテンツではない。ユーザー増に向けて「一般化」を目指しているニコ動にとって、御三家ファン以外でも楽しめる“入り口”作りが課題だった。
 ニコニ広告を使えば、これまで御三家の影に隠れて目立たなかった面白動画を、検索やランキングなどで目立たせることが可能。一般の人がニコ動を楽しむ新たな入り口になるのでは、とひろゆき氏は期待する。

引用元:初音ミクやアイマス“以外”を目立たせたい――ニコニ広告の狙い、ひろゆき氏に聞く (1/2) - ITmedia News

ひろゆき氏は、人気ジャンル以外の作品にも日の目を見せれるようにすることを狙っているようです。ニコニ広告という機能でそれが僅かながら現実のものになっているということらしいです。

興味無いものを強制表示されるのは迷惑

ニコニコ動画には沢山のジャンルが存在しますが、先にも述べたとおり人気ジャンルというのが偏っていたりするので、今後著作権の部分で規制が拡大すれば、ますます偏るのではと考えます。特にランキングなどが特定ジャンルに占領される現状というのは、ユーザー離れに繋がる致命的な状態だと思います。「ボーカロイド」作品を観たくないユーザーにボーカロイドだらけのランキングを見せて何が面白いのでしょうか。私の場合ニコニコ市場というのが現れる前の辺りからニコニコ動画ユーザーだったのですが、今の状態というのは例えると書店の書籍ランキング上位が全て漫画(あるいはライトノベル)、という状態に近いです。純粋に本を読みたい人にとってはそれは全然参考にならないでしょう。
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ユーザーにカスタマイズさせる機能が必要
個人単位で好みは千差万別であり、同じ枠の中に全ての人を閉じ込めておく必要はありません。各ユーザーがそれぞれの部屋を持ち、それぞれのやり方でニコニコ動画を利用する。そういう方向で考えて良いのではないでしょうか。

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ニコニコフィルターで検索結果やランキングから特定ジャンルを除外する
ユーザーに排除したい特定のジャンルに関連するキーワードを事前に入力させることで、以下の範囲でそのフィルターが適用されるようにします。一度設定すると、修正しない限りそれらのジャンルは永遠に表示されない状態になります。

勿論フィルターの範囲というのはユーザーが決められるようにします。

ニコニコフィルターの問題点について(補足)
いわゆる釣り行為として関係ないキーワードを設定して検索ページで無理やり表示させる嫌がらせは、アカウント停止レベルだと思うので、フィルター機能を設けることとは別問題だと思います。また、ニコニコ動画を離れていったユーザーの言い分に多いのは「ランキングが東方・ボーカロイドだらけになった」といったような理由です。そういう層は、ランキングがカスタマイズできない限り帰って来ないでしょう。そういう人達は、「ボーカロイド」や「東方」が完全に抹消されたニコニコ動画を利用したいんだと思います。

ニコニコフィルターの可能性
例えばランキングを初音ミク、東方、アイマスなどを排除した形で見ることができます。ゲームプレイ動画を検索してるのに実況動画ばかり表示されるということも無くなるでしょう。逆に色々排除された分、そのユーザーには好きな動画を大いに盛り上げてほしいと思います。ユーザー単位でニコニコ動画の地形を変える。そういうことが可能になれば、私個人の場合は真っ先に「公式動画」を排除させてもらいます。可能性という面ではいわゆる古参と呼ばれる方々が戻ってくる一つの機会になる可能性が考えられます。現在の総ユーザー数というのは、MAD騒動で離れてしまったユーザーも含む数なのですから。

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あとがき
ひろゆき氏は実行されたサービスにを大衆が納得できるようにその機能に説得力を持たせるということに関しては天才的ですね。その点自分は提案はできても実行されてしまったら正直その後どうなるかは怖くて責任が持てないし、現実問題を突きつけられたら瞬時に対策を取れそうにありません。この人ならそういうシチュエーションでも上手くフォローしたり、事の沈静化させることができるんではないかということでリスペクトしてます。

ニコニコ動画の新機能候補「ニコニコラボ」

はじめに
「ニコニコラボ」はニコニコ動画上でアマチュアのクリエイターが仕事を募集したり、他のクリエイターに依頼をすることができる機能です。この記事では、どのようにしてこのシステムを機能させていくかを考えます。

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ニコニコ動画の文化の問題点1「流行に乗るしかない」
ニコニコ動画では特定のジャンル、例えば「東方プロジェクト」や「初音ミク」などの流行に乗っからないと、再生数が伸びないという傾向があります。同人業界でも同じようなことが言えますが、既存のキャラクターなどの知名度を利用しないと作品を観てもらえないという傾向があると思います。つまりユーザー独自のオリジナルキャラクターが作られるという文化が無いということです。

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ニコニコ動画の文化の問題点2「才能の欠片が評価されない」
今までのニコニコ動画というのは、「これどうよ」という作者の完成品に対して、ユーザーがそれに足す形で完成品に付加価値を加えていく二次創作という名のコラボレーションが主流で、それは「歌ってみた」だったり「PV化」という形で独自の文化を拡大していきました。しかし、「これどうよ」という段階の作品の二次創作の数というのは、その作品の完成度に比例しています。そして、「これどうよ」という一次創作の部分を製作するためのコラボというのは、ニコニコ動画ではあまり行われていないのが現状です。例えば作詞しかできない人は、コラボ相手を見つけない限り活躍できないということになります。世の中完成品を全て一人で仕上げられる人ばかりではないのです。例として初音ミクの分野では、作曲・作詞・編曲という知識と技術が最低限ないと一曲を発表するに至らないわけで、その時点で作詞しかできないというような人材は切り捨てられてしまいます。

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ニコニコ動画の文化の問題点3「待機している人材が入って来れない」
ニコニコ動画の外には、沢山の方が常時お仕事を募集しています。私自身音楽活動の過程で編曲やボーカルを他者に依頼する立場にあるのですが、これらの人材は極めて見つけにくく、また見つかりにくいのが現状です。ニコニコ動画には独自の文化があり、それに慣れていないクリエイターも沢山いるので参加しにくいという側面があります。

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仕事を募集し合う場所を作る
ニコニコ動画内で仕事を募集するセクションがあれば、それを目的とした形で参入してくるクリエイターが現れてくると思います。有償でのお仕事を募集したり、知名度を上げるためにまずはボランティアという形で無償でお手伝いする方も出てくるでしょう。音楽の場合は、楽曲が発表される前の段階、つまり作曲や作詞、アレンジやボーカルといった部分を募集する文化が生まれ、そして作品完成後、今まで同様「歌ってみた」や「PV化」といった二次創作の拡がりを見せる可能性があります。

ニコニコラボ では、これらのコラボレーションのやり取りや製作過程などをコンテンツ化していくことで、コラボレーションをエンターテイメント化していくと共に、ビジネスモデルとして成り立たせることを目指します。

ニコニコラボの仕組み
ここでは理解のしやすさを重視するためリスト形式で説明します。

  • 依頼主が募集している人材の詳細を記入欄に書き込む
  • あるいは仕事を募集しているクリエイターが自らのスキルの詳細を書き込む
  • それらを元に簡単なWikiページのようなものが作成可能
  • 有償の仕事の場合、ニコニ・コモンズと同様に金銭的な交渉はニコニコ動画ではない場所でやってもらう
  • 作品の製作に関してはやり取りをWikiに蓄積される形で、できる範囲で公開してもらうか、現時点での進行状況を報告してもらう。
  • ユーザーは進行中のコラボをニコニコポイントで支援することが可能
  • ニコニコラボというカテゴリータグを作る
  • ニコニコ動画のランキングページにニコニ広告枠を設ける
  • コラボページに蓄積されたポイントは完成動画発表時にニコニ広告用のポイントとして利用可能。
  • 通常のニコニ広告と違って、ニコニコ動画ランキングページの枠で宣伝できる
  • 通常のようにタグを指定した形で宣伝することも可能
  • ただし蓄積されたポイントはそのコラボ作品の宣伝にしか利用できない

このようにすることで、仮に作品が既存のキャラクターを利用していない完全オリジナル作品であっても、ニコニコ動画ランキングページで宣伝することは効果的かと思います。コラボレーションという文化を拡げるための特別広告枠ということでランキングページを利用します。TOPページにも優先的にランダム表示されるのも良いかもしれません。

通常のニコニ広告との違い
ニコニ広告は通常、完成品に対して支援することを前提にしています。ニコニコラボをポイントで支援することは、未完成品が成熟する過程を見守りながら支援していくという違いがあります。例えばイラストだったらコラボページ上には依頼者の要望が記載してあって、その後ラフスケッチが投稿され「これで良いですか?」というようなやり取りが行われる。「髪の毛の色はどんなのが良いですか」など、どんどん試行錯誤しながら作品が作られていく。それをユーザーは注視していて、依頼主が許せばコメントでアドバイスも可能なので、第3者が直接製作に参加していくことも可能という側面があります。

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仕事の種類
仮にこの機能が実装された場合、存在し得る仕事の種類というのをリストしてみます。
音楽

  • 作詞
  • 作曲
  • アレンジ(編曲)
  • ボーカル
  • ミックス・マスタリング

2D

  • イラスト
  • 色付け
  • 写真加工
  • 漫画
  • 似顔絵
  • トレードマーク・ロゴ

3D

ウェブ

動画

  • 2Dアニメーション
  • 3Dアニメーション
  • 動画編集

音声

  • ナレーション
  • セリフ
  • ラジオ

文章

  • ノベル

完成品が動画にならない場合
上記のリストを見ても判るように、例えばホームページ製作に関しては、動画化できないわけで、支援ポイントを貰ってもあまり意味がないということになります。このように、種類によってはニコニコポイントの支援が不要になる場合、なんらかの違うポイントの利用方法を用意するなどの方向も考えてみなければならないかもしれません。個人的にニコニコ動画で公開するという目的ではないコラボの場合、次のコラボに繋がるきっかけを増やすという付加価値があると良いのではないかと思います。このあたりは、実際に多人数で議論しないといけない気がするのでそんなに深くは述べません。

ニコニコラボの可能性
ニコニコ動画内で雇用が生まれ、その過程がエンターテイメント化してニコニコ動画内のコンテンツとして発展するというのは想像しただけでもワクワクします。「仕事がないなら作っちゃえ」ということになりますが、ニコニコ動画での発表が前提でも前提でなくても、ユーザー達が協力して何かを作る素晴らしさというのが目に見える形で惜しみなく公開されるというのは、今までのニコニコ動画には無いものだと思います。私の場合は十中八九、曲のアレンジを依頼する側としてお世話になるのではないかと思います。

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あとがき
今まで色々提案してきましたが、戀塚さんや開発陣の方々がこういう一般のブログ記事を軽視しないで読んでくださっていることに改めて感謝します。私自身少ない知恵を絞ることしかできませんが、これらが何かのヒントとなって、ニコニコ動画の成長に繋がることになれば幸いです。