ニコニコ動画黒字化のための「動画サイトレンタル」を考える


はじめに:アウトソーシングとは
アウトソーシングという言葉がある。経営資源を全て自前で用意するのではなく、必要に応じて外部資源を活用することを意味する。これを行うことで、企業は自社の強みに資源を集中させることが可能になる。結果的にはコストの削減や生産性の向上へ繋がると言われている。簡単に言えば、専門外のことは専門家に任せたほうが効率が良いということ。例えばニコニコ動画の違法動画削除に関しては、二ワンゴがアウトソーシング先としてピットクルーという会社にその業務を任せている。


ニコニコ動画のリソース
ニコニコ動画には多大な資源がある。ユーザーが投稿するコンテンツ、それを配信するためのサーバー、生放送などの機能を実現化するノウハウ、そして利用者間で成り立つコミュニティ。これらのリソースには他社がどう頑張っても得ることができないものも含まれている。今回の記事で考えるのは、これらのリソースを他社に有償で提供するビジネスモデルであり、ニコニコ動画の機能追加とは別次元のものである。


自前で動画サイトを作る場合
企業や個人が自前で動画サイトや動画投稿サイトを作るには、相当な時間と費用が掛かる。収益化を目指そうとすれば課金システムも作らなければならないし、とても企業が簡単に始められるものではない。例えば動物園がアニマルビデオ専門の動画投稿サイトを作ろうとしても、先に述べたとおりITに関しては専門分野ではないため、簡単には始められない。この場合、自前でプラットフォームを構築するよりも、アウトソーシングで他社に任せるのが合理的である。


ニコニコ動画に任せる
オリジナルのドメインで動画投稿サイト・配信サイトを作りたい。そういう個人や企業の要望に対してニコニコ動画がそのプラットフォームを提供できれば、一つのビジネスモデルとして成り立つのではないだろうかと考える。ニコニコ動画のリソースは24時間フル稼働しているわけではない。余ったリソースを有効利用することが黒字化の鍵となる。例えば主婦向けの料理専門動画投稿サイトの場合、そのサイトのピークアワーと本家ニコニコ動画のそれとではズレが生じる。昼間は主婦が、夜は若者が、同じ回線で動画を観るということになる。ニコニコ動画のインフラを企業に提供することで、回線を有効活用できると同時に収益化を実現できるはずだ。


ニコニコ動画のビジネスモデルをまるごと販売
ローテーション広告、ニコニコ市場ニコニコ生放送、違法動画の監視体制、課金システムなど、これらの機能はニコニコ動画が長い間試行錯誤して今の状態のものを作ってきた。これらの機能をオプションとして動画配信と共に提供することができれば、他の配信サイトビジネスと区別化することが可能だろう。


実はもう始まっている例:「手塚治虫公式サイト」

動画はニコニコ動画のサーバー上にある。動画は 手塚治虫の公式サイトで観れる。もちろんサイト上の収益は公式サイト側に入る。
http://tezukaosamu.net/jp/anime/33.html


ブログビジネスの世界ではアウトソーシング用の「TypePad


参考リンク


個人がブログ感覚で動画投稿サイトを
個人ユーザーが各々の感性で動画投稿サイトを個人運営することが出来れば、新しい文化が生まれるのではないかと考える。少なくともYouTubeの組み込み動画や、ニコニコ動画のチャンネルとかいうレベルではないというだけでかなりの違いがある。様々なジャンルに特化した動画サイトが生まれるだろう。

例えば:

  • 主婦向け料理専門動画サイト
  • 高齢者向け地域特化型動画投稿サイト
  • 海外旅行専門動画投稿サイト
  • DTM専門動画サイト
  • 大学の講義を集めた動画サイト


最後に
今回の記事はドワンゴの会長さんがアイディアを募集しているということで書いてみました。
http://q.hatena.ne.jp/1247727768
半分ネタですよね。でも回答は真剣のなものが多いようです。私も答えようとしたらもう締め切っていたのでこちらで書かせていただきました。画像とかリンクとかがあるほうが解りやすいと思うので、やっぱブログのほうが自分に合う気がします。ではまた気が向いたら書いてみます。