ニコニコ動画の問題点から生まれる新機能その2:コミュニティポイント

はじめに

ニコニコ動画内のサービスであるニコニコ生放送は、ニコニコミュニティと上手く連動して、結果的にプレミアム会員を増やした。しかしニコニコ生放送の追加機能である予約と延長は、現状の値段設定では放送主に金銭的負担が集中することになる。これでは気軽にこれらの機能を使用することはできない。だからといって値段設定を下げることは運営にとっては譲歩したくない部分なのであろう。この記事では、放送主の金銭的負担を軽減するために、コミュニティポイントという新しい仕組みを提案する。

延長・予約機能
時間帯によっては予約・延長料金は安くなるが、基本的に金銭的に余裕のあるユーザーのみが使える機能である。学生や、金銭的に厳しいユーザーはプレミアム会員にはなれるかもしれないが、これらの機能を使うのを拒む傾向があるのではないかと思う。その反面、金銭的に余裕のあるリスナーがいたりする。

ウェブマネー騒動
ニコニコ生放送では過去に色々な騒動があったが、代表的なものとしてはウェブマネーを募集するという行動を取った放送主がいて、それがコミュニティ崩壊に繋がるまでの大騒動になったことがあった。ニコニコ生放送のコミュニティでは少なくとも現時点ではカンパや投げ銭的に対して否定的な考えを持っているユーザーが多い。ニコニコポイントで投げ銭を提案した立場の自分としてはこれは正直残念な状況だ。

コミュニティにプールしておけるポイント
リスナー側が容認できる寄付の形というの考えながら色々な放送を観ていると、生放送主よりもリスナー側のほうが放送の延長を要望する傾向が多いような気がした。結論としては、そういうユーザーが延長料金を払えば良い。つまり、コミュニティにニコニコポイントをプールしておける機能を付けて、コミュニティオーナーがそのポイントを使って延長したり予約したりするようにすればいい。金銭的負担はオーナーとユーザー間で分散される。プールされたポイントはニコニコポイントからコミュニティポイントに変換され、用途が延長か予約のみに制限される。また、あまりにも多くのポイントがプールされないためにも、オーナー側でポイントの返却ができたり、リミットを設定したりできる。

コミュニティポイントを消費するサービス
予約や延長のみとなると、人気の生放送主などには沢山の寄付が集まる可能性がある。そうするとより多くのポイントを消費するようなサービスを用意する必要がある。思いつくだけ書いてみる。

  • ポイント送信機能:オーナーは他のコミュニティにポイントを贈ることができる
  • コミュニティ宣伝機能:他のユーザー生放送が終わった後に自分のコミュニティのCMを流すことができる。
  • タイムフォワード生放送:予め録画しておいた放送を生放送として指定した時間に放送する機能。特定のコメントに対してレスを用意しておくことができる。
  • ニコニコユーザー会議:

複数のコミュニティオーナーが各自のコミュニティポイントを合わせて消費し、対価として運営がドワンゴ内のスタジオと設備などを用意する。出演予定の生放送主はドワンゴ本社まで来る必要がある。この生放送番組は複数のコミュニティで合同放送できる。生放送主が司会を務め、出演者同士で雑談したり運営へ提案をしたりする。有償で運営の中の人をゲストとして呼ぶことができる(メガネは無料)。複数の生主が一箇所に集まって総出演するのでかなり盛り上がるはず。延長も、金次第で可能。一回の放送は一時間で10万ポイント。複数のコミュニティが貯めたポイントを合わせて消費することでコミュニティ間の連携が必要になってくる。この放送は、公式放送としても放送されるため、タイムシフトに対応する他、観れなかったユーザーのためにアーカイブ動画も用意される。

こういう部屋は貸し出せるはず

最後に
コミュニティポイントは、用途を制限することによりポイントがコミュニティのために消費されることをある程度保証する。ウェブマネーなどの寄付は、もらった側はそれをどのように使うかが判らない。私利私欲に使われる可能性が無いような仕組みを作ることで、ユーザー側もサービス上での金銭の介入に関して、ある程度受け入れられるようになるかもしれない。