ニコニコ動画の新機能「ニコニコポイント」の使い道
ニコニコ動画(秋)発表会で公開しました『ニコニコポイント』が、本日より始まりました。「ニコニコポイント」とは、ニコニコ動画内やその他のサービスの有料コンテンツに利用することのできるポイントシステムの名称です。そして対応第1弾として、2つのサービスが登場!!1つ目は本日開始の『ニコニコメダルゲーム(仮称)』、2つ目は本日正式オープンの『ai sp@ce』。ニコニコポイント及び、2つの対応サービスについて特設ページでご案内していますので、ぜひチェックして下さい!!
画像はニコニコ動画トップページから、文章はニコニコニュースから引用しました。
参照リンク
- ニコニコ動画
- 新サービス紹介 ニコニコポイント
- ニコニコポイント(ログイン必須)
- ニコニコニュース ニコニコポイント登場
- ニコニコ動画の新機能候補「ニコニコポイント」を考える(2008年2月27日提案)
- ニコニコ動画の新機能候補「ニコニコポイント」が実現した件(2008年8月9日提案)
8月の発表から二ヶ月、ついにニコニコポイントが開始しました。
この記事では今後どのようにこのシステムが利用されるかを考えていきます。
記事の本編では敬語を使いませんのでご了承ください。
■はじめに
ニコニコ動画が新しく発表した課金システムであるニコニコポイントは、現在(08年10月)二つのサービスに利用できる。ひとつはドワンゴが提供するセカンドライフ的なサービスである「ai sp@ce」、そしてもうひとつはニコニコメダルゲームとなっている。
■ai sp@ceとニコニコメダルゲーム
ai sp@ce内ではニコニコ動画がアバターを通して観れるようになっている。
ai sp@ceではゲーム内アイテムをニコニコポイントで購入可能になっており、ニコニコメダルゲームはニコニコポイントをメダルに換えることで遊ぶことができる。ゲームで勝つとメダルが増えるので、そのメダルを使って他のゲームを遊ぶことができる。
参照リンク
■今後の使い道
ニコニコポイントは今後ニコニコ動画及びドワンゴから発表されるサービスや機能で使用されることが予想される。ここでは、どのような機能やサービスをこれからドワンゴが発表したら良いか、そして依存の仕組みの中でどのようにニコニコポイントを払うだけの付加価値を生むかを考えたいと思う。
■ニコニコ動画の基礎的な機能
以下の部分を需要に応じて増したいユーザーのためにポイントを使って販売する
プレミアム会員に登録しているユーザーも対象内(追加料金でさらに増やせるという趣旨)
逆に一般会員がプレミアム会員に登録せずに、ほしい部分だけ購入する可能性も考える
- マイリスト
- アップロードサーバースペース(ニコニコ動画、ニコニ・コモンズ)
- アップロード・エンコード優遇(混雑している時に待ち時間の短縮)
- 広告オフ(バナー広告や時報をはずす)
- 複数アカウントの融合・一括管理
■新サービス・機能
■投げ銭機能
これに関しては以下の二つの記事で沢山書いてきた。是非暇な時読んで頂きたい。
ただし今回は考えが変わった部分がある。ニコニコポイントはメダルに換えることができることに注目して頂きたい。これは今のところゲーム以外に用途は無いが、趣旨としてゲームを通じて増やせるものである。これがユーザー間で投げ銭されても、用途がニコニコポイントとは別の範囲内に留まる。よって、仮に著作権的にアウトな動画製作者にこのメダルが投げ銭されても、ほとんど害は無いと考える。
ニコニコポイント自体も投げ銭できるようになるのが好ましいが、これはアップロード者の動画のオリジナリティーが証明されなければ話にならない。運営側が電話などで身元確認したクリエイターにだけこの特権を与えるべきだと考える。その際、アップロードされている作品の著作権の処理などを運営が代行するだけの覚悟が必要である。勿論、それを通じて色々な会社とパイプを持つことも可能になるのだから、メリットは沢山ある。理想は投げ銭自体は全てメダルで行い、審査を通ったクリエイターだけがそれをニコニコポイントに交換することができるというシステムだ。勿論ニコニコポイントではなく、交換するのはなにかの権利であっても良いかもしれない。
ニコニコポイントは、現金化出来ないほうが運営にとって好都合だ。現金化には多大な手間が発生する上、クレジットカードの現金化に利用される恐れがあるためである。購入されたポイントは、全てニコニコ動画とその関連サービス内で消費されることでドワンゴの収益拡大は確実なものになる。
以下のイメージは前回提案した「タグ」を利用した投げ銭システム
■カラオケ・ゲームセンターから直接投稿
- カラオケボックスなどに、据え置き型の専用カメラとディスプレイ端末を設置。カメラの前に立って歌う姿を撮影し、ディスプレイ端末で確認できる。
- ディスプレイ端末から動画をサーバにアップロードし、携帯サイト「UGA着メロ工房」経由で携帯電話に有料(1回210円など)でダウンロード可能。携帯電話で再生したり、着うた・着ビデオに設定できる。
- 画像 カラオケボックスなどに置いた専用カメラで撮影する
- 携帯に動画をダウンロードした利用者は、その動画を無料で動画サイト「GyaOうたブロ」に投稿することもできる。年内には「ニコニコ動画」や「モバゲータウン」への投稿にも対応する予定だ。動画をDVDに書き出すサービスも有料(1050円から)で提供する。
- UGAの端末を設置した全国の200〜300カ所のカラオケボックスなどで利用できる。今後は、撮影したカラオケ動画にお笑い芸人やタレントなどの動画を合成するサービスを始める予定だ。
参照リンク
今後このように、街中に設置される専用の機械で何かの動画を録画して動画サイトに直接アップロードするというサービスが増えると考える。ご存知の通り、パソコンのスペックや機材は誰もが揃えられるわけではない。専用の機械や施設を利用すれば、マイナーな層が動画のアップに参加するのを促進することができるはずだ。以下が今後そのような展開が期待される施設:
- カラオケ(上記参照)
- ゲームセンター(アーケードゲームのプレイ動画や実況動画などの直アップロード)
- ネットカフェ(ネットゲームのプレイ動画を、ネットワークレンダリングをして直接アップロード)
- カフェ(ネットラジオが収録できる設備が搭載された喫茶店など)
- 観光地(設置されている固定カメラで人間では不可能のアングルから自分を撮れるサービスなど)
これらの施設とニコニコポイントのアカウントを連動することによって、現場で現金を使わずにアカウントから差し引く形で支払うことも可能性としては有効だ。
■外部サイトの決済システム
簡単に言えば個人サイトレベルでも決済できるように、ニコニコポイントをPaypalのように使用するという提案。ドワンゴは手数料で儲けることができる。企業サイトと提携すれば、クレジットカードがデフォルトだったサービスでも、ニコニコポイントを通じて携帯で払うことができるようになる。
■ポイント交換
ポイントサイトとのポイント交換については前回述べた
■プリペイドカードのトレーディングカード化
コンビニで気軽にニコニコポイントが買えるように、プリペイドカードを販売する方法。ちなみにせっかくカードにするのだから、付加価値を加えたほうが良いと提案して、熱くなってゲームシステムまで考えてしまった記事はこちらから。
ポテトチップスのおまけという馬鹿げた方法を考えたこともあった
■有料アニメ
あと、もうひとつはニコニコ動画の収益だけでなく、コンテンツホルダーのかたがニコニコ動画を通じて直接に収益をあげられるような仕組みをつくりたいと思っています。
具体的には公式コンテンツの一部で有料配信をおこなうことなどを検討しています。
ひとつの動画を1週間見る権利を購入するパターンと、1ヶ月単位で特定の動画が見放題の有料チャンネルなどつくるパターンを考えています。
これとポイントで特定の話数だけ購入するとか色々なオプションが用意されていれば、色々なニーズに応えることが出来ると考える。
最後に
ニコニコポイントはニコニコ動画の黒字化をのための最後の手段のような気がします。これが成功するかどうかで、今後のネットサービスのあり方は大きく変わるでしょう。今後もニコニコ動画の発展順調であることを祈ります。