ニコニコ動画の新サービス「ニコニコ素材」を提案する

全体要約


気に入った動画に換金可能なポイントをプレゼントする――といった仕組みの導入も検討しているが、「現状では著作権侵害動画が多いため見送っている」(ひろゆき氏)という。侵害動画が撲滅できていない状態で導入すると、違法コンテンツをアップする人にお金が集まる――といったことになりかねないからだ。
ひろゆき氏、新ニコ動は「あさっての方向に進化」から文、画像ともに引用

この問題を以下のような方法で解決します。


「氏名表示が必要か」「改変OKか」という最低限の著作人格権だけを指定し、2次利用(コピー)OKを前提に作品を投稿。誰かが2次利用すればコメント欄に「ありがとう」が届く。誰かに見てもらえること、使ってもらえること、「ありがとう」がもらえること――「評価されたい」という一心で作り続けるアマチュア作家にとって、何よりの報酬になる。

 評価をお金に代えて届けられる仕組みも検討していきたいという。具体的な実装は未定だが、お気に入りの作家に直接“寄付”できるような機能があれば、創作資金も援助できる。事務所も音楽出版社JASRACも挟まらないから“中間搾取”も起きない。
JASRACモデルの限界を超えて――「初音ミク」という“創作の実験” (2/3)から文、画像ともに引用

「ニコニコ素材」は簡単に言うと、これを企業レベルで行うという案です。ただし、この案では権利者にお金が還元されます。「ベクシル-2077 日本鎖国-」×国際ニコニコ映画祭のような企業提供素材をライブラリ化しておける「ピアプロ」のような場所を提案します。

*画像は公式サイトより引用

はじめに

「ニコニコ素材(仮)」とは、ニワンゴが運営しているサービス「ニコニコ動画」において、企業、団体、そして個人が無償の素材を提供し、ユーザーが自由にそれらを投稿動画に使用できるサービスです。基本的に条件として営利目的以外の用途である事と、ニコニコ動画内でのみの使用というのが前提です。

素材の用途
基本的ににユーザーが素材を元に自由に動画を作成したりして楽しむ用途と、個人の作品に付け加えることでプロモーションビデオなどの作成などに利用できることが理想的な使い方です。俗に言うMAD動画や、オリジナル曲に素材動画を付け加えることによって、PV風にしたりすることが出来ます。

ユーザー作成動画(MAD動画)の現状
基本的にユーザーが素材として利用している音楽や動画は、違法ダウンロードして得たものでしょう。百歩譲ってDVDやCDを購入していたとしても、それを素材として使用しても良いという規約ではないと思います。例外はあるかと思いますが、WEB上の大半のマッシュアップ動画は、違法と見なされても反論できない立場の上で公開されていると思います。

企業の方達が根本的に見落としているもの
仮に音楽を例に挙げるとすると、レコード会社がCDを販売するにあたって、作品として認識している部分は、声+伴奏のトラックでしょう。声だけのアカペラに商業的価値など期待していないかと。カラオケ用の伴奏は多少用途がありますが、メインはいわゆる「完成品」だと思います。
しかし、アカペラの部分に一般人の方がアレンジを付けるなどして、それを動画として公開することで、ビジネスチャンスが新たに生まれる可能性があります。音楽だけじゃなく、例えばカラーイラストも、線画+塗りに分けることができますし、プロの絵師の線画に一般人が彩色することで、新たなバージョンが無限に生まれることぐらい分かっているはずです。にも関わらず、今までの長い文化の歴史の中で、そういうことが盛んに行われていたのは、子供用の「塗り絵」ぐらいです。

「JAM Project in ニコニコ動画」コメントムービー(3)「JAM Project in ニコニコ動画」コメントムービー(4)前編
去年開催されたJam Projectによる「JAM Project公式リミックス祭 in ニコニコ動画」の動画。アカペラのボーカルトラックを配布して、ユーザーに自由にアレンジしてもらうという企画を行った。

時代の流れにあった著作権の観点で言えば、場合によっては作品を素材としてユーザーに提供していくことで、活路が生まれるかもしれません。この記事は何の足しにもならないかもしれませんが、権利者の方々に是非読んでもらいたいです。

「ニコニコ素材」の基本的な使い道
ニコニコ素材は、ユーザーの作品作りの過程で、使用素材を複数の権利者から借りる場合、素材のデータやユーザー投稿動画のクレジット表記を自動管理するために使われます。

ここからは説明をするにあたって、伝わりやすさを重視するため、私語を使わせていただきます。また、「削除されない動画作り」を大前提に説明しますので、権利者が違法な著作物を黙認する可能性や黙認する権利についてはあえて触れません。金銭的な流通は先日書いた「ニコポイント」の記事にて詳細がございます。この記事では仕組みを多少改変した部分がありますので、前提が違うところがあるのですが、予めご了承ください。

ニコニコ動画の新機能候補「ニコニコポイント」を考える

特に記していない限りこの記事で使われている画像はwww.gettyimages.com様からロイヤリティーフリーの条件に基づいて使用させていただいてます。スクリーンショットや、サイトのロゴなどは引用目的で使わせていただいてます。

複数の権利者
基本的に素材を使った動画は商用に使ってはいけない。しかし、作者が寄付をユーザーから投げ銭として受け取るのは許される。前回の記事にも書いたように、その寄付金というものを動画投稿者と権利者の間で分配するのだが、権利者が複数いる場合、その動画を認定するのに多少の工夫が必要になる。企業などが、予め素材を提供していれば、ユーザーがそれらを使ったことを示せすことで、投稿動画の審査がスムーズに行われるようになる。動画のどの部分がどの権利者の物かが、テキストファイルにリストされていれば、自社の作品を全て把握していない権利者でも容易に審査ができる。詳しくは後で説明する。

無料投稿と有料投稿
前回の記事で説明した寄付の分配を可能にするシステムに名前を付けてなかったので今付けることにする。今、現状でニコニコ動画に投稿されている投稿形式を「一般投稿」あるいは、「無料投稿」だとする。動画を投稿して、二ワンゴや権利者に審査してもらって、それで寄付を受け付けるようにする形式を「有料投稿」と呼ぶことにする。「有料」なのは、審査手数料という仕組みを採用するからだ。オリジナル作品なら二ワンゴがそれが本当にオリジナルかを審査、MAD作品ならそれを許可できるかを権利者が審査。これらの審査をするにあたって、「公認や認定をできる立場の(あるいはそれを任された)人間が、時間を割いて動画を観なければいけない」ので、人件費がどうしても必要になってくる。そこで、有料投稿では、投稿者が自ら審査側にお金を払って審査してもらうという方式を採用する。例えば1つの動画に付き300〜500円だとしよう。動画投稿者は、その動画で、その額以上の寄付を集められなければ、元が取れない。いわゆる、同人誌即売会でスペースを確保するのと同じだ。それをカバーする利益が出ない限り、それは全て自己責任になる。なぜこのようなことをするかというと、作品の質などの面で、動画投稿者が自信があるものだけが有料投稿されるべきだからだ。中途半端な作品を多数投稿するよりも、力作だと思うもののみで寄付を受け付けるべきだと思うからだ。オリジナルなら二ワンゴ、MADなら権利者にとっても、審査の負担が軽くなる。また、すでに無料投稿としてアップされた動画も、有料投稿として審査依頼できる。例えば、ミクオリジナル曲である「メルト」の場合、審査手数料を払えば、ユーザーはその動画で投稿者へ寄付できるようになる。

著作権の壁
仮にニコニコ動画に角川が参入したとして、MAD動画の審査、認定を行う姿勢を示したたとして、ユーザーがテレビアニメ「らき☆すた」の本編を切り貼りして動画を作った場合、角川のみを権利者として見るのなら、使用して良い楽曲は、オリジナル曲か、角川と連携しているLANTISの楽曲のみということになる。

しかし東芝EMIやSONYミュージックなどの楽曲は、仮にニコニコ動画JASRACに全体収入の2%を払う契約をしたとしても使用不可能だ。なぜなら、JASRACが管理しているのは、詞+曲の部分のみの著作権であり、アレンジや歌声の部分はレコード会社が管理しているため、CD音源を動画などにそのまま使いたい場合、JASRAC+権利者の許可が必要になる。
前提の話としてニコニコ動画JASRACと契約したとしよう。CD音源をそのまま使うにはその曲を管理しているレコード会社か音楽出版社ニコニコ動画に、先の角川と同じような趣旨で参入しなければいけない。具体的な例として、現状のニコニコ動画では、AVEXグループとLANTISなら認定さえしてもらえればCD音源をそのまま使用できる。JASRACとの契約が済めば、他の企業も参入しやすくなると思うので、「これだけしか使えない」というのは問題は、時間が解決してくれると思う。SONY等もその内自社のコンテンツ管理という位置づけで参入してくるだろう。

仮にメジャーなレコード会社の殆んどとニコニコ動画が契約を済ませた場合を想定して、例えば「組曲ニコニコ動画」というものを「白」にしようとしたら出来るのだろうか?答えは「JASRACに登録されてない曲もあるのでNG」ということになる。「思いでは億千万」は、作詞は個人が行ったらしい。ここで注目しなくてはいけないのは、個人も権利者だという可能性もあることだ。個人、団体の権利者も企業と同じようにニコニコ動画となんらかの契約を結ぶ必要が出てくるわけだが、そこで「ニコニコ素材」というサービスが力を発揮する。

ニコニコ素材の用途
基本的に自分の構想の中では企業用のピアプロのようなものだ。誰でもニコニコ動画に権利者として登録できるようにする。権利者はそこに素材や利用規約、市販されてる商品の引用や二次利用の許可、制限、条件などを専用ページに書いておく。
そのスタンスは個々万別だと思うのだが、例えばアニメ製作会社、あるいはそこと連携を組んでる会社の場合(例えば京都アニメーションと角川文庫の関係)、アニメの本編映像をDVDからリップして素材として利用するのが有りだとしよう。しかし、条件として、特定のシーンなどをネタバレ防止のため使用するのを制限したい場合もあるだろう。先の専用ページというのはそういうことを書いておく場所で、もちろんLeafのように二次創作についてのスタンスも明記しておき、その二次創作の著作物を「ニコニコ素材」にて素材提供していいか等を、説明しておく。簡単に言えば、ハルヒの同人絵を描いて、それを「ニコニコ素材」に置いて良いかということだ。これは重要で、角川はハルヒのキャラクターの著作権は管理できるかもしれないが、同人絵の著作権に関してはその同人絵の作者に帰属してるのも確かであるわけだから。

ニコニコ素材は、様々な企業のコンテンツ利用規約をまとめて見たり比較したりするのに重宝するだろうと思う。同人誌として本を売るのと、無料で公開して寄付を貰うのは、収益額が同じだとしても全然違うシステムだ。後者は商用利用ではないので、それを前提にしているニコニコ動画なら、現状の何でもエロにしてしまおうとする同人業界に肯定的でない企業も参加しやすいかと思う。

ようするに企業レベルでも個人レベルでも、ピアプロ並みの素材集を色んなアニメ分用意したりするということ。好きな素材を選んで作品を作っていい。しかも寄付をもらってもいい。ただ、寄付は権利者(素材提供者)の方と分配率を決めた上でシェアすることになる(それか予め決めてあるとか)。
「ニコニコ素材」では、ユーザーが素材を選ぶと自動的に選んだ素材のIDなどが記録され、アマゾンのショッピングカートのようにリストされる。それを元にテキストファイルが作成可能で、投稿時にそのテキストファイルも一緒にアップロードすれば、審査している人の元にそれが届く。それなら権利者も色々把握しやすいだろう。「この部分はぼくらの、この部分はハルヒ」など、判っていれば他の権利者が審査する時、審査状況を把握できる。前提として、ぼくらの+ハルヒなどのMADの場合は複数の権利者が共同で審査する。GONZOが審査し終えたら、角川に回すという具合だ。多数の作品が使用されてる場合、手間が掛かるわけだが、審査手数料というシステムがあるので、人件費に応じてそれを上げたり下げたりするのも必要になるかもしれない。

企業の投稿動画認定時の審査項目
前回の記事では、「審査」とだけしか触れてなかった部分だが、具体的に企業はMAD動画が投稿されたらどういう項目を照らし合わせながら審査するだろうか考えてみた。

音源がフルで使われているか
CD音源の使用許可というのは、少なくともニコニコ動画内では、企業は条件をつけてくるだろう。音源そのままドボンは駄目だったり、ワンコーラスだけOKだったり、アニメキャラのセリフをオーバーレイしたものならフルでもOKとか、企業としても色々ギリギリまで譲歩して良いレベルっていうのがあるかと思う。基本的にDVDやCD販売の支障が出ない程度というのが条件になるかと自分は予想する。例えばラジオではDJの話が曲の初めや終わりの紹介や解説部分で混じったりして、単純にそれを高音質で録音しても、DJの声が邪魔だったりする。それが返って「聞けるけどちゃんと聞けてない」状況を生むので、購買意欲は減らないし、でも「聞けてる」わけだからプロモーションにはなってるわけだ。「麻生太郎の演説にBGMを付けてみた」系の用途なら、それをダウンロードしても音楽として絶対聴けないわけで、そういう使い方なら映像が合法な限り、権利者も了承しやすいかと。

映像は公序良俗に反しているか
これは言うまでもないのだが、例えば深夜アニメの場合多少エッチだったりグロかったりするシーンがあるわけで、それは素材の時点でアウトにしたい企業もいるかもしれない。ただ、ごく普通のシーンを単純リピートするだけで危うくなったりする場合もある。女性キャラが走り終えた後の息遣い等、そういう部分をただ単純にエンドレスリピートして楽しむ輩がニコ動にはいるのだが、それをOKにしてもいいかどうかは権利者次第。

ネタバレしてないか
アニメの場合、DVDを販売する側にとっても、まだ作品を観てない視聴者にとっても、ネタバレはキツイだろう。そういうのを防ぐために、重要なシーン(メインキャラとかが死ぬシーンなど)はNGだったりするわけで、そういうのはしっかり規制しておくべきだと思う。放送終了からある程度経った後は解禁してもいい場合もあるので、時と場合に応じた対応が必要になる。この規制をすることでDVDの売り上げが多少左右されると個人的に思う。

特典を使用していないか
DVD特典を使ってた場合即アウトなのだろうけど。

違法ダウンロードで得たソースを使用しているか
アニメの場合、例えばアメリカで流通してるBittorentでダウンロードしたと判る映像のソースを使用していた場合(ファンサブの字幕が付いてたりする場合など)、DVDを買ってそれをソースに使うか、公式の素材を使用するかというような条件だったなら、規約違反なのでアウトになる。というか、違法ダウンロードで得たものを権利者に見せるって勇気がいるだろうけど。いずれニコニコ動画アメリカに進出した時、現地の小中学生がやりそうだとは思う。そういう時は、

We do not allow illegal copies of our properties to be used in the videos that are to be uploaded on NicoNico Douga. We strongly suggest you either use the DVD as the source or make use of the vast resource of sample videos that we have put on NioNico Resource. We seek your cooperation.

というように、「DVDか公式素材使いなさい」という説明文を送らなければいけない。DVDが丸ごと流出した場合、対処法が無いのは確かだが、少なくともファンサブ付きの映像を使用させるのは防ぐべきである。

お金の流れ
これまでの全てのアイディアを当てはめながら、この先、ニコニコ動画でユーザー、投稿者、権利者、二ワンゴ、そしてスポンサーがどのようにしてお金を払い、またお金をもらうかを書いてみる。

tomityさんという方がより分かりやすい構図を用意してくださいました。

ユーザー
基本的に今と変わらない。ニコニコ動画に来て動画を観る。過程の一部として、有料視聴が存在する時期があるが、それら全てがスポンサーの力によっていずれ無料になるので、タダで動画を観放題、コメントし放題なのは変わらない。ただ、オリジナル作品や、MAD動画などを観て、その活動をサポートしたい時のみニコポイントを買って寄付できる。投稿者に送られたポイント数などは、はてなポイントと同じように、確認できないようになっている。アマゾンでの買い物は今までどおり。

投稿者(クリエイター)
一般的な投稿は無料。勿論他人の著作物をアップする場合は、リスクを負わなければいけないのは今までどおり。オリジナル作品を投稿して、その動画で寄付を貰えるようにしたい場合、有料投稿(出展料と人件費を兼ねたもの)を行うにあたって、二ワンゴ側に審査依頼料を払う。その払ったお金は、寄付によって元が取れる自信と覚悟がある上で払うので、中途半端な作品は投稿できない。一般投稿(無料)で投稿して、後に人気が出たあとに審査依頼することも可能。MAD動画で寄付を貰えるようにしたい場合、審査依頼料を払うのは権利者側になる(権利者側はなんらかの契約をAVEXや吉本のように二ワンゴと行っている必要がある)。MAD動画でユーザーから寄付を貰うと、分配率に応じて権利者に還元される。オリジナル作品、あるいはMAD動画にスポンサーが付いた場合、スポンサーの投資額の一部が還元される。スポンサーが付いた場合、その動画の再生が終わった後、リピートボタンがONでない限り、自動的にスポンサーの動画か広告動画にジャンプする(@ジャンプ広告)。投稿者は、オリジナル作品を「ニコニコ素材」に置くことができる。「ニコニコ素材」に出展するには、有料動画投稿時と同じ要領で、オリジナル作品なら二ワンゴに、同人(二次創作作品)なら権利者に審査依頼料を払わなければいけない。素材はだれでも利用することができる。クリエイターの素材を利用して誰かが「有料投稿」を行った場合、クリエイターは「権利者」の立場に立つので、その動画を審査できる。審査依頼料も分配率に応じて還元される(複数の権利者がいる場合を想定して)。

権利者
自社の公式素材などを使用したMAD動画が有料投稿された場合、審査する。そこで人件費として審査依頼料を受け取る。審査では、その動画を「認定可能」、「削除対象」、あるいは「黙認可能」のいずれかに分別しなければいけない。「削除対象」の場合は削除を行い、「黙認可能」の場合は通常投稿として見逃す。この場合審査依頼料は投稿者に手数料を少し引いた上で返還することになる。「認定可能」の動画には公認マークを付けて、ポイント送信機能の発動を許可する。ユーザーからの寄付があった場合、投稿者と分配率に応じてポイントが還元される。動画ページで行われたアマゾンの売り上げの手数料は、二ワンゴと分配率に応じて還元される。MAD動画にスポンサーが付いた場合、スポンサーの投資額の一部が配元される。権利者は、オリジナル作品を素材として「ニコニコ素材」に置くことができる。「ニコニコ素材」に出展するには、二ワンゴに、出展料を払わなければいけない。素材はだれでも利用することができる。権利者の素材を利用して誰かが「有料投稿」を行った場合、権利者は複数の権利者がいる場合でもその動画を審査できる。その場合、審査依頼料も分配率に応じて還元される。

二ワンゴ
今までどおり、バナー、アマゾン、プレミアム会員、時報などで利益を得ることができる。オリジナル作品の有料投稿時に審査依頼料を得ることができるのと、「ニコニコ素材」での権利者とクリエイターからの出展料も利益になる。ニコニコ生放送や、ニコニコ国際映画祭、ニコニュースなどの、自社公式番組などにスポンサーが付けば、それも利益になる(例:ITmedia)。二ワンゴは、基本的に寄付としてユーザーからお金を貰うことができない。その代わりに、ニコニコポイントがユーザー間で送信される度に手数料を差し引く(はてなだと5%)。スポンサーが動画に付いた場合、その投資金は二ワンゴには還元されない。しかし、そのスポンサーは二ワンゴとなにかしらの契約を済ませている必要があるので、契約金や条件というのが存在する可能性もある(例えば、AVEXはドワンゴの株主)。

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まず二ワンゴと契約して、自社のコンテンツや広告動画を公式投稿する必要がある(例:吉本興業、AVEX)。人気なユーザーのオリジナル作品か、認定MAD動画、あるいは他社の公式動画のスポンサーになることができる。スポンサーになった場合、その動画の再生が終わった後、リピートボタンがONでない限り、自動的にスポンサーの動画か広告動画にジャンプする(@ジャンプ広告)。リンクバナーなど他のフォーマットの広告を貼ることもできる。場合によっては権利者として、あるいは公式投稿者として、立場は使い分けることができる。

ニコニコ動画がこの有料投稿システムに移行する手順

  1. プレミアム会員の値段を525円から525ポイントという呼び方に変えたうえで、ニコニコポイントという仮想通貨を発表する。
  2. 公式有料番組配信を始める。支払いはポイントでの支払い。
  3. 有料番組配信のスポンサーを、すでに公式契約してる企業から募集して、有料配信の値下げを狙う(アクセスを買う方式の@ジャンプ広告なども採用)。
  4. 「ニコニコ素材」を発表、企業から提供された素材を集めたページをニコニコ動画内に、ニコニコ市場と同じような位置づけで開設する。
  5. 権利者に「二次創作作品の素材化」の了承を呼びかける。例えば京都アニメーションの場合、公式素材以外にユーザーが描いたハルヒのイラストなどが、素材として公認され、ユーザーが自由に利用できる(ピアプロのように)。
  6. ボーカロイド関連のオリジナル曲で、ユーザーがクリエイターに寄付できるように、ポイント送信システムを採用する。クリエイターは審査依頼料を二ワンゴに払って、有料投稿できる。
  7. 次第に有料投稿できるオリジナル作品の幅を広げる(自作アニメなど)。
  8. MAD動画でもクリエイターに寄付できるように、ポイント送信システムを採用する。クリエイターは審査依頼料を権利者に払って、有料投稿できる。

ここまでできれば後は全部自然に現実化できると思います。

素材の用途

PV:オリジナル曲やJASRAC管理曲に、動画素材を使用して、PVを作る用途。
背景画:オリジナル曲を投稿する際、背景に静止画を付けて動画として投稿する用途。初音ミクなどでは普通。
カラオケ:権利者が楽曲の伴奏)を提供して、ユーザーが自分の歌声とカラオケ伴奏を合わせることで「歌ってみた」系のカテゴリーに投稿できる。

アカペラ:自作の伴奏と、公式のアカペラ素材を組み合わせて、リミックスバージョンを公開できる。

動画切り貼り+音声切り貼り:BGMに合わせて、アニメのキャラクターのセリフを上手く融合したり、それに合わせて動画にネタを加えたりする用途。

BGM替え:アニメなどの特定のシーンにそのシーンの雰囲気とは間逆のBGMを付ける手法。例えばほのぼのなシーンを不気味にしたりして楽しむなど。

アフレコ:特定のアニメのシーンに、ユーザーが自分でアフレコを行う手法。セリフはそのままだったり、ネタとして改変したりして楽しむ用途。

動画入れ替え:動画素材の順番を入れ替えたり、微妙にリピートしてネタを作る手法。

線画:漫画の1ページや、線画状態のものを素材として出すことで、ユーザーがそれに塗り絵できる。フォトショップで塗るプロセスを録画して動画にしたりする用途。

遊んでみた:企業や個人などが無料で遊べるゲーム等を提供して、ユーザーがそれを遊んでる過程を録画して動画にする用途。

ゲームソース:上記のゲームのソースなどを公開して、ユーザーが自由に改変して、二次創作ができるようにするなどの用途。

バグチェック:ソフトウェアやゲームを不完全な状態でベータリリースして、それをユーザーがバグチェックできるようにする方法。その模様を動画に収めたりして、バグを発見したりして楽しむ用途。

ラジオ:ユーザーのラジオで使えるような音楽素材を提供。

ラジオCM:ラジオのCMを企業が作って個人のラジオで流してもらう用途。

MIDI:オリジナル曲や、JASRAC管理曲のMIDIファイルを素材として提供。勿論ニコニコ動画JASRACと契約しているのが前提。

朗読:朗読できる文章を提供。アニメキャラのセリフなどをユーザーが吹きかえるなど、

歌詞:曲をつけてもらうのを前提に自作の詞を提供して、作曲家にそれを元にした曲をつけてもらう手法。